採用動画の作り方 5つの手順と、そのまま使える構成の型

「採用動画を作りたいけれど、何から手をつければいいか分からない」。そんな声をよく聞きます。結論から言うと、採用動画は次の5つの手順で作ると迷いにくくなります。

  1. 目的と、見てほしい人を決める
  2. 動画で伝える中身を選ぶ
  3. 構成(話の順番)と台本を作る
  4. 撮影する
  5. 編集して公開し、見直す

いちばん大事なのは、カメラを回す前の1〜3です。ここが決まっていれば、撮影や編集は自社で行っても、外に頼んでも、大きくぶれません。この記事では、手順ごとにやることと、そのまま使える構成の型を紹介します。

採用動画の作り方は、5つの手順に分けると迷わない

採用動画づくりでよくあるのは、「とりあえず撮ってみる」ところから始めてしまうことです。撮った素材を前にして、何を残し、何を削ればいいのか分からなくなり、結局長くてまとまりのない動画になってしまいます。

作り方を手順に分けると、それぞれの段階で決めることがはっきりします。

  • 手順1・2は「何のために、誰に、何を伝えるか」を決める段階
  • 手順3は「どの順番で伝えるか」を決める段階
  • 手順4・5は「決めたことを形にして、届ける」段階

前の段階で決めたことが、次の段階の判断の物差しになります。たとえば編集で迷ったときは、「この場面は、手順1で決めた目的に役立つか」と問い直せば、残すか削るかを決められます。

手順1・2 目的と見てほしい人を決め、伝える中身を選ぶ

手順1 目的と、見てほしい人を決める

最初に、「今の採用で、いちばん困っていること」を1つ決めます。応募が少ないのか、面接の前に辞退されるのか、内定を出しても断られるのか、入社してすぐ辞めてしまうのか。困りごとによって、作るべき動画は変わります。

あわせて、見てほしい人(ペルソナ。来てほしい人の具体的な人物像のこと)を書き出します。新卒か中途か、経験者か未経験者か、どんなことを不安に思っていそうか。目的・相手・置く場所の決め方は、採用動画のメリットとデメリット 作る前に決める3つのことでくわしく書いています。

手順2 動画で伝える中身を選ぶ

次に、動画で伝える中身を選びます。ここで役に立つのが、「求人票では伝わらないことは何か」という問いです。給与や勤務時間は求人票で伝わります。動画が得意なのは、次のようなことです。

  • 一緒に働く人の顔、声、話し方
  • 職場の明るさや音、仕事中の空気
  • 仕事のやりがいと、正直な大変さ
  • 社長や上司が、どんな考えで会社を動かしているか

全部を1本に入れようとしないことが大切です。手順1で決めた困りごとに、いちばん効きそうなものから選びます。面接の前の辞退が多いなら「面接官や先輩の人柄」、入社後のギャップが大きいなら「仕事の一日と大変なところ」、というように選びます。

手順3 構成の型を使って、話の順番を決める

構成とは、動画の中で「何を、どの順番で見せるか」の設計図です。台本や絵コンテ(場面ごとの簡単な絵や説明を並べたもの)を作るのは、この構成を決めてからです。

ゼロから考えると時間がかかるので、まずは型に当てはめてみるのがおすすめです。採用動画でよく使われる3つの型を紹介します。

型1 社員インタビュー型

社員に質問をして、答えてもらう形です。いちばん作りやすく、人柄が伝わりやすい型です。

  1. 名前と仕事の紹介(何をしている人か)
  2. この会社に入ったきっかけ
  3. 仕事のやりがい
  4. 仕事の大変なところと、どう乗り越えているか
  5. どんな人と一緒に働きたいか

4番の「大変なところ」を入れるかどうかで、動画の信頼感は大きく変わります。良いことだけを並べた動画は、見る人に「本当かな」と思われやすいからです。

型2 仕事の一日型

出社してから帰るまでの一日を追いかける形です。仕事の流れや職場の空気が、そのまま伝わります。

  1. 朝の様子(出社、朝礼など)
  2. 午前の主な仕事
  3. お昼休みや休憩の様子
  4. 午後の仕事、ほかの人とのやり取り
  5. 一日の終わりに、本人のひとこと

仕事内容が外から分かりにくい職種ほど、この型が向いています。

型3 社長・責任者メッセージ型

社長や現場の責任者が、会社の考えや来てほしい人について語る形です。

  1. 会社が何をしているか(ひとことで)
  2. なぜこの仕事をしているのか
  3. これから会社をどうしていきたいか
  4. どんな人に来てほしいか、どんな人には向かないか

4番で「向かない人」まで正直に話すと、合わない人が応募を控え、合う人が安心して応募しやすくなります。

構成を決めるときのコツ

どの型でも、最初の数秒で「何の動画か」が分かるようにします。見る人は、最初でつまらないと感じるとすぐに閉じてしまいます。また、話す内容は台本を読み上げるより、質問を用意して普段の言葉で答えてもらうほうが自然になります。台本は「質問の一覧」と「撮りたい場面の一覧」くらいにしておくと、出る人の負担も軽くなります。

手順4 撮影の準備と、当日に気をつけること

撮影の前に準備すること

  • 出る人を決めて、早めに伝える。 出演は本人の気持ちが大切です。「なぜあなたに出てほしいのか」を伝えて、同意をもらってから進めます
  • 撮影日と場所を決める。 職場で撮る場合は、通常の仕事への影響が小さい日を選び、まわりの社員にも事前に知らせます
  • 映ってはいけないものを確認する。 お客さまの情報や書類、パソコンの画面、ほかの人の顔などが映り込まないよう、撮る場所を片づけておきます

撮影の当日に気をつけること

撮影の日は、緊張がほぐれるまで少し雑談をしてから始めると、表情がやわらかくなります。インタビューは、一度うまく話せなくても何度か聞き直せば大丈夫です。

また、話している場面だけでなく、仕事をしている手元、職場の様子、人と話している姿なども多めに撮っておきます。編集のときに、話の内容に合わせて差し込める映像があると、見やすい動画になります。

撮影は一度にまとめ、場面ごとに分けて使う

ここで、LINOXIA Plusが大切にしている考え方を1つ紹介します。採用動画は、「応募を検討する場面」「面接の前後」「入社後」という3つの場面で使えます。場面ごとに撮影日を分けると手間も費用も増えますが、撮影を一度にまとめ、編集で場面ごとの短い動画に分ければ、負担を大きく増やさずにそれぞれに合った動画を用意できます。

そのためには、撮影の前に「どの場面で、どんな動画として使うか」を決めておき、必要な質問や映像をまとめて撮っておくことが大切です。3つの場面については採用動画を使う3つの場面にまとめています。

手順5 編集して公開し、見直す

編集で大切にすること

  • 短くする。 撮った素材は、ほとんどの場合、使い切れないほどあります。手順1の目的に関係の薄い場面は思い切って削ります
  • テロップ(画面に出す文字)を入れる。 音を出さずに見る人も多いため、話している内容が文字でも分かるようにします
  • BGMは使ってよいものだけを使う。 音楽には権利があります。無料の音楽でも、使える範囲が決まっていることがあるので、利用の条件を確かめます

編集が終わったら、出演した社員にも見てもらいます。本人が「これなら出してもいい」と思えるかどうかは、とても大切な確認です。

公開して、置く場所に合わせて使う

完成した動画は、採用ページ、求人サイト、会社説明会、面接の案内メール、SNSなど、手順1で決めた場所に置きます。置く場所によってちょうどよい長さは違うため、必要なら長さ違いの版を作ります。置く場所の考え方は採用動画は、つくる前に「置く場所」を決めるでも書いています。

定期的に見直す

職場の様子や働く人は、少しずつ変わります。出演した社員が異動や退職をすることもあります。年に一度くらいは、動画の中身が今の職場と合っているかを見直し、古くなった部分だけを撮り直すと、長く使えます。

自社で作るか、頼むか。作り方で失敗しやすいところ

自社で作るか、外に頼むか

最近はスマートフォンでもきれいに撮れるため、自社で作ることもできます。社内に撮影や編集が好きな人がいて、まずは短い動画で試してみたい場合は、自社で作るのも一つの方法です。

一方で、外に頼むと、構成づくりや撮影、編集の手間を減らせます。社員が話しやすい雰囲気を作ったり、話の中から伝わる言葉を引き出したりするのも、慣れている人のほうが得意です。社内に時間がない、どう見せればいいか分からないという場合は、外に頼むほうが早く形になることがあります。

大切なのは、どちらを選んでも手順1〜3は自社で考えておくことです。目的や伝えたいことが決まっていないまま頼むと、きれいだけれど使いどころのない動画になりがちです。費用の考え方は採用動画の費用は、何で変わるのかをご覧ください。

失敗しやすいところ

  • 1本に全部を詰め込む。 長くなり、最後まで見てもらえません。1本で伝えることは1つか2つに絞ります
  • 良いところだけを見せる。 入社後に現実とのずれを感じる原因になります。大変なところも正直に伝えます
  • 出る人の気持ちを置き去りにする。 「やらされている」感じは画面にも出ます。出演をお願いする理由を伝え、完成前に本人にも確認してもらいます
  • 権利の確認を後回しにする。 映り込んだ人の顔、音楽、使う画像の権利は、公開前に必ず確かめます
  • 作って終わりにする。 置く場所が決まっていない動画は、使われないまま終わりがちです

まとめ

採用動画は、「目的と見てほしい人を決める」「伝える中身を選ぶ」「構成と台本を作る」「撮影する」「編集して公開し、見直す」の5つの手順で作ると迷いにくくなります。特に大切なのは、カメラを回す前の3つの手順です。

構成に迷ったら、社員インタビュー型・仕事の一日型・社長メッセージ型のどれかに当てはめてみてください。そして撮影は一度にまとめ、使う場面ごとに短い動画に分けると、少ない負担で長く使える動画になります。

LINOXIA Plusでは、目的の整理と構成づくりから、撮影・編集、使う場面の設計までをお手伝いしています。内容は採用向け動画制作のページをご覧ください。「自社で作るか、頼むかも決めていない」という段階でも、今の採用の流れを聞かせていただければ、一緒に整理します。

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